権現岳エリア
山間部の小さな不思議な変動帯
権現岳(1104m)は鉾ヶ岳の前衛峰であり、その名のとおり信仰の対象となっています。権現岳は、ヒン岩でできたフォッサマグナの地層中の貫入岩体であり、板状節理や小断層が発達しています。ここは1947(昭和22)年に、有名な柵口地すべりが発生したところで、戦後の地すべり調査の契機となりました。
この地域一帯には、天然ガスが自噴し、集落で煮炊きに利用されており、また、温泉も湧出していて温泉宿もあります。さらに、権現岳の貫入岩の地下では、微小地震が群発することがあります。
1986(昭和61)年1月、権現岳で発生した雪崩が集落を襲い、13名の犠牲者を出しました。雪崩が走った凹地は、昭和22年の柵口地すべりで生じた地形的な凹地でした。現在、雪崩の巨大な防護柵が見学できます。
天然ガス・温泉、地震、地すべり、雪崩の発生は、マグマの貫入と権現岳の隆起運動に起因しているらしいのです。
3雪崩溝
万年雪から権現岳の崖を見上げてみると、たくさんのたて方向の細かい谷が見えます。この谷は雪崩溝と呼ばれて、雪崩や雨で岩石が削られてできたものです。
4柵口温泉
権現岳のマグマの熱によって、ふもとの柵口地区では温泉がわき出しています。
柵口温泉郷には、「権現荘」、「対岳荘」、「山城屋」の各旅館があり、自然に触れ、山と海の幸も楽しめるということで人気の温泉郷です。夏は登山、冬はスキーで遊んだ後に汗を流すには最適です。
※令和5年4月25日より、「権現荘」は日帰り温泉施設として営業しています。
5雪崩慰霊碑
柵口雪崩の犠牲になった方々の慰霊碑で、1986(昭和61)年11月に建てられました。
雪崩と地すべり
1947 年の地すべり災害の様子
柵口雪崩
1986(昭和61)年1月26日午後11時、権現岳の標高850m付近で幅200mの雪崩が起き、1,800m流れ下ってふもとの柵口の集落をおそいました。この雪崩で13人の尊い命がうばわれました。この集落が雪崩にあったのは初めてで、1947(昭和22)年に発生した地すべりの凹地にそって、秒速50mもの速度で流れてきました。
柵口地すべり
1947(昭和22)年5月19~20日に幅1.5km、長さ2kmもの大地すべりが起きました。53戸の人家を含む計114の建物が壊れ、田畑にも大きな被害がありましたが、地すべりの動きが1時間に10~15cmほどのゆっくりとしたものだったため、人的な被害はありませんでした。
ひとくち情報
・柵口地内の道路は幅が狭く、カーブが多いです。対向車に注意しながら徐行してください。
【権現岳】
◇柵口ルート/ロープ鎖場岩場多数有り、足元注意、水場無し
【鉾ケ岳】
◇島道ルート/ロープ多数、沢越え有り、足元注意
◇溝尾ルート/沢越え有り、足元注意
◇吹原ルート/崩落箇所有り
【権現岳】
古くから信仰の対象として崇められてきた山。鉾ヶ岳との縦走ルートあり(健脚向け)
【柵口(ませぐち)温泉権現荘】
◇山間の景色と川のせせらぎを楽しみながら、温泉でゆったりリラックスできる日帰り入浴施設。
◆営業時間 9時00分 ~ 21時00分 ( 20時20分最終受付)
◆休館日 年中無休※施設点検等で臨時休館になることがあります。
◆利用料金 大人(中学生以上) 600円、小学生310円、幼児(3歳以上の未就学児)200円、高齢者いこいの家対象者400円
◆問合先 能生事務所 振興係 ☎025-566-3111
【シャルマン火打スキー場】
2023-2024シーズンのスキー営業は2024年5月5日まで。
※降雪・残雪の状況により変更となる場合があります。
◇滑走可能な面積の60%以上が非圧雪!
ハイシーズンはディープなパウダースノーを、春はメロウなザラメ雪を楽しもう♪
シャルマン火打スキー場☎025-568-2244
〒949-1322 新潟県糸魚川市西飛山1821
フレンドエリア特典
柵口温泉/権現荘
シャルマン火打スキー場