今井エリア
フォッサマグナができたころの
地層と化石
西側の塩の道が通り、虫川の関所跡、不動滝、メノウ産出地などがあります。糸魚川-静岡構造線の西側に位置する姫川河口左岸部にあたります。
ここには、日本海発生期に生じたグリーンタフの地層があり、ペルム紀をおおう大規模な不整合露頭があります。この不整合露頭の存在から、糸魚川地域での糸魚川-静岡構造線の断層活動は、グリーンタフの地層堆積後であることがわかります。グリーンタフの地層中にはかっての金属鉱山の坑道が残り、また、石材として使われた八路石の旧採掘場があります。さらに、石油の精製や調湿剤の材料に使われる酸性白土鉱床があります。ペルム紀の堆積岩類からなる不動滝と呼ばれる3段落差70mの大滝があり、トンボの生息する池やキャンプ場があります。
3西回り塩の道
謙信信玄地蔵
「塩の道」はかつて信州(松本)まで、塩や海産物など生活物資を運んだ古道で「松本街道」とも呼ばれています。姫川の渡りが困難であったため「塩の道」には「大野-中山峠-根知-山口」を通る東回りと「田海-岩木-虫川-大所」を通り小谷村で合流する西回りがありました。今井エリアを中心に歩く西回りも高所からの展望・風景が魅力的なコースです。
5今井坑道
かつての金属鉱山の坑口
今井地区は鉱産物の産出が多く、大正時代中頃から白土の採掘が行われていました。また、昭和期には、山砂利、川砂利の他セメント用の硅石が採掘され現在でも稼業しています。金属鉱物などの採掘のために坑道が掘られた跡も残っています。
6八路石
八路石は、流紋岩質の凝灰岩(火山灰が固まったもの)からなる石材です。江戸時代から切り出され、神社の石灯籠や土台の石として市内にいくつか残っています。加工が容易なことから重宝され、彫り跡が消えにくい特徴があります。
水晶
今井では、昔、メノウがとれ、ネクタイピンなどに加工していました。このメノウは八路石をつくった大昔の火山活動によってできたものです。
ひとくち情報
【不動滝いこいの里】冬季閉鎖中
◇不動滝は糸魚川地域最大の落差!滝をつくる岩石は、大昔の太平洋の海底にたまった泥岩です。不動滝隣の細い滝は「糸滝」といい、雨が降ると現れます。
珍しい植物や、たくさんの種類のトンボが見られるほか、特別天然記念物のニホンカモシカが生息しています。
豪快な不動滝と繊細な糸滝が美しい不動滝ほとりの公園では、キャンプサイト、炊事棟、トイレ、芝生広場などが無料で利用できます。
◆問合先:今井地区公民館 ☎025-552-3100