香港ジオパーク
HONG KONG GEOPARK中国広東省の南東の沿海地帯に位置する香港。面積は約1100km2。 人口は約700万人で、糸魚川市の人口(約45,000人)のおよそ155倍。 林立する高層ビルと世界3大夜景の一つに数えられる「100万ドルの夜景」は、誰もが思い浮かべる香港のイメージではないでしょうか。
亜熱帯気候帯に属する香港には、色鮮やかな熱帯の動植物があふれています。 近代都市のイメージが強い香港ですが、実は全土の40%が国立公園として保護されています。香港ジオパークは保護区内にあり、大きくは東北部堆積岩地域と西貢火山岩地域の2地域(合計50km2)に分けられます。 西貢火山岩地域には、香港ジオパークのシンボルともいうべき、六角柱状節理を広範囲にわたって見ることができます。
※六角柱状節理は香港ジオパークのロゴマークになっています。
姉妹ジオパーク
香港ジオパークは糸魚川ジオパークの姉妹ジオパークです。 地質資源の保護や管理、専門知識などの情報交換、教育・研究における協力、お互いのジオパークの広報活動などを目的に、 2009年11月3日に姉妹提携を結びました。 ジオパーク同士の協力や連携は、ジオパーク全体のレベルをあげることにもつながり、 世界ジオパークネットワークの活性化のために重要です。
姉妹提携後、香港ジオパークとは様々な分野で協力・連携を行っており、 糸魚川ジオパークの発展に大きな役割を果たしています。
2018年11月には、姉妹提携10周年を祝う記念交流会が、糸魚川市の青海中学校で行われました。香港ジオパークの小学生が糸魚川ジオパークを訪れるのに合わせて開催された記念交流会は、両地域から合わせて約90人が参加し、両ジオパークのさらなる発展を願いました。
姉妹ジオパークの活動
■ 学術交流 情報共有
①研究協力
現地調査同行、岩石の成分分析など、研究・学術面で協力しています。
②スタッフ交流 視察
スタッフの交流も兼ねて、お互いのジオパークを視察し情報・意見交換しています。
■ 教育活動 普及啓発
①普及啓発
講演会やセミナーで、お互いのジオパークとその活動について発表し、普及啓発を行っています。
②教育活動
これからのジオパークを支えていく若い世代の交流・相互理解も大変重要です。2011(平成23年)年からは、糸魚川市の中学生約30人が毎年香港ジオパークを訪れ、香港の生徒と交流するとともに、香港ジオパークの現地学習を体験しています。
③教育活動(海外ネットワーク)インターネットは世界を同時につなぐことができます。香港ジオパークと糸魚川ジオパークをリアルタイムでつないで授業を行う「e-classroom」も試験的に行っています。
■ 広報・宣伝活動
①広報・宣伝活動
香港ジオパークのリーフレットには、糸魚川ジオパークのことが紹介されています。また、お互いのジオパークを訪問した際には、糸魚川(日本国内)だけでなく香港の新聞にも記事が掲載されるなど、海外への情報発信も行っています。
②施設展示
フォッサマグナミュージアムには、香港ジオパークの紹介展示があり、香港のジオパークビジターセンターには糸魚川の情報が展示されています。そのほか、香港からはレアンコイリアという生物の化石、糸魚川から香港にはヒスイが贈られそれぞれの情報施設に展示してあります。相互展示により、お互いのジオパークへの理解も深まります。