その他コース
美山公園・博物館
コース

遺跡にヒスイ、
色とりどりの草花と木々。
博物館周辺には美山公園を
散策しながら体験しよう。

鍾乳洞のでき方

ここにある石は、石灰岩という石で、明星山から運ばれてきました。石灰岩は、今から約3億年前の珊瑚礁にいた生き物の死骸が集まってでき、セメントや肥料、医薬品などの材料として利用されています。

この石を縦にカレンフェルトという溝が入っています。石灰岩は炭酸カルシウムからできた石のため雨でゆっくりと溶かされていきます。このカレンフェルトも長い時間をかけて風雨にさらされることでできました。

このような溝が大きくなると、糸魚川のマイコミ平にあるカルスト地形を形成し、やがて鍾乳洞へと変わっていきます。

杭の残るヒスイと
保護・保全活動

このヒスイは糸魚川市青海で発見され、フォッサマグナミュージアムに保護された物です。よく見ると、直径一センチ程度の人為的に開けられた穴があり、青いタガネが打ち込まれていることが分かります。

ヒスイは宝石としても利用され、盗掘などの被害に遭うことがあります。ヒスイは、岩石として堅く割れにくい特徴があるため大きなヒスイを割ることは容易ではありません。このヒスイも盗掘者が割ろうとした際に杭が残ってしまったと考えられています。

糸魚川ジオパークとフォッサマグナミュージアムでは、ヒスイ保護を第一に考えています。市民からの通報や職員が調査中に発見したヒスイを保護・保全していくことも大切な任務の一つです。

ペグマタイトと
貝化石

写真上段の白い石を見ると中央に大きな鉱物でできた脈があることが分かります。このような脈のことをペグマタイトと言い、マグマが冷えて固まった際に大きな鉱物の結晶ができました。石英や長石といった鉱物からなり、石英は電子部品などに、長石は焼き物の釉薬などに利用されています。

写真下段の茶色の石は、たくさんの貝化石が含まれています。この化石は、糸魚川市の根知で発見され、今から約2000万年前から約500万年前のフォッサマグナの海の中でできました。フォッサマグナはラテン語で「大きな溝」という意味でドイツ人地質学者ナウマン博士が発見しました。

農村体験発祥の地

今では当たり前となっている、都会の学校の生徒が田舎の生活を体験する農村体験ですが、発祥は糸魚川の地でした。
聖学院中学校は東京都北区にある私立学校です。糸魚川市では、1985年から聖学院中学校と農村体験を通じた交流を続けています。

ヒスイの噴水と
岩石庭園

円形の噴水の中心にある3つの白い岩石はヒスイです。ヒスイというと、緑色の宝石というイメージがありますが、実際の野外にあるヒスイは白っぽいことが多いです。ヒスイは雨風にさらされると表面が白くなる性質があります。そのため、野外にあるヒスイは白いことが多いのです。

ヒスイは、2016年に国の石「国石」に認定されました。糸魚川市内ではさまざまな場所にヒスイが石材として利用されています。

噴水の周辺にも糸魚川の珍しい岩石が並んでいます。糸魚川の海岸にある岩石とくらべてみることもできます。

まがたま池の
生き物

まがたま池は、美山公園に作られた人工的な池で、周辺では野鳥やトンボなどの昆虫を観察することができます。

市の花ササユリ

糸魚川市の木はブナ、鳥はカワセミ、石はヒスイ。そして、糸魚川市の花はササユリです。

ササユリは、山地の草原や明るい森林に生育する日本固有のユリで、6月~7月にかけて淡いピンク色の花を咲かせます。葉の形が笹に似ていることからササユリと名前が付きました。かすかな香りのただよう可憐な花で、森の中にひっそりと咲いています。

美山公園周辺には、ササユリの咲いている場所が何か所かあります。決して採ったりはせずに、自然に咲く花を観察しましょう。

宇宙へ行った
ササユリ

2008年に宇宙文化活動「花伝説」プロジェクトによりササユリの種子がスペースシャトルエンデバー号で宇宙へ旅立ちました。そして、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の中で保管され地球の周りを4,100周しました。

その種子は、2009年に、若田光一宇宙飛行士と共に、エンデバー号で地球に帰還し糸魚川の地で花を咲かせています。

相馬御風と
「春よ来い」

このモニュメントのボタンを押すと、誰もが知っている曲が流れます。この曲の作詞者である相馬御風は、 (本名相馬昌治)は、1883(明治16)年、新潟県糸魚川市に生まれました。

早稲田大学を卒業した御風は、早稲田文学社に入り「早稲田文学」の編集を担当し文芸評論の面で活躍しています。その一方で、三木露風、野口雨情らとともに早稲田詩社を結成し、作詞・作歌活動も精力的に進め、早稲田大学校歌「都の西北」、童謡「春よ来い」、「カチューシャの唄」、「かたつむり」など、たくさんの名曲の作詞も手がけています。

ヒスイ色の
ウコン桜

ウコン(鬱金)桜は、黄色~黄緑色の花を咲かせる、ソメイヨシノが散った4月中旬頃から咲き始める八重咲きの桜です。

カレーやたくあんの色づけに使われるウコンとこの花に関係はありませんが、ヒスイに似た色の花を咲かせる桜であることから植樹されました。

火焔型土器の
モニュメント

火焔型土器は縄文時代中期(紀元前3500年~2500年)に燃え上がる炎をイメージして作られた土器です。新潟県や長野県の遺跡から多く発見され、糸魚川の長者ケ原遺跡からも発見されています。実物は、長者ケ原考古館で見ることができます。

長者ケ原遺跡の
竪穴住居

長者ケ原遺跡は、東京ドーム約3個分の広さがある縄文時代中期(5,000~3,500年前)の大きな集落跡です。石斧やヒスイの玉の生産・交易拠点として発展していました。
遺跡公園には竪穴住居などの建物が復元され、中に入ることもできます。

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